やすらぎの森
こんにちは。
映画・ドラマが好きなテレビっ子、うる。です。
今回は、映画「やすらぎの森」をご紹介します。
あらすじ
カナダ・ケベック州。
人里離れた深い森の中で、3人の年老いた世捨て人たちが俗世間に背を向けて静かな隠遁生活を送っていた。
くしくもそのうちのひとりが亡くなったのと入れ替わるようにして、
残った2人の男性チャーリーとトムの前に、80歳の老女ジェルトルードが新たな仲間として登場。
彼女は、少女のころから60年以上もの長い間、精神科の療養所でつらい日々を送っていた。
森で過ごすうち、彼女の心と体は癒やされていく…
感想
ケベック在住のカナダ人作家 J・ソシエの小説を、監督 L・アルシャンボーが映画化。
ケベックのカトリーヌ・ドヌーヴとも呼ばれ、本作が遺作となったA・ラシャペルをはじめ、
カナダの名優たちが出演している。
▽ 人物像
→ジェルトルード/マリー・デネージュ(アンドレ・ラシャペル)
60年以上精神病院にいた女性。
甥のスティーヴにより、森の中にやってくる。マリーと名前を変えて…
→チャーリー(ジルベール・スィコット)
ガン宣告を受け、死に場所を探しに森にきて生活をしている。
→トム(レミー・ラジール)
森で暮らす3人のうちの1人。胸の病とアルコール中毒を患っている。
→テッド・ボイチョク(ケネス・ウェルシュ)
森の中でチャーリーとトム、愛犬たちと暮らしていたが、ある日、小屋で亡くなる。
→ラフ(エヴ・ランドリー)
山火事の生存者に取材をしているフォトグラマー。
→スティーヴ(エリック・ロビドゥー)
ジェルトルードの甥でホテルの雇われ支配人をしている。
▽ 隠された過去
物語は、カナダの森の奥深くで静かに暮らす三人の高齢男性を中心に展開します。
彼らは世間から離れ、自然の中で自給自足の生活を送りながら、静かな晩年を過ごしています。
それぞれが過去に傷を負い、社会から距離を置いているのですが、
自然と共に生きることで心の平穏を見つけています。
そんな彼らのもとに、ある日、精神病院から逃れた高齢女性・ジェルトルードと、
かつての事件を調べる女性写真家・ラフが現れます。
ジェルトルードたちはチャーリーたちとの出会いにより、隠されていた過去や心の痛みが浮き彫りになり、
彼らの平穏な生活が少しずつ変わり始めます。
都会の喧騒から離れた森の中でのシンプルな生活が、癒しと安心感をもたらし、
現代における「自然との共生」の重要性を感じさせます。
また、チャーリーたちが老年期に抱える孤独や、過去に対する後悔、
そして他者との新たなつながりが、優しくも力強く描かれています。
彼らは一見、過去を背負って生きる「孤立した人々」のように見えますが、
出会いや対話を通じて彼らの閉ざされていた心が少しずつ開かれていく様子に、
人生の温かみや希望を感じさせられる作品です。
▽ ちょっとひと息・・・
勇者だったテッドが亡くなるところから物語が始まり、そこから話が繋がっていきます。
実は、テッドが亡くなる時愛犬も一緒に亡くなりました。
どうやって同じ時に亡くなったのか疑問でしたが、徐々に話が繋がり、真実がわかります。
「自分の死に際は自分で決める」ってこういうこのなのかな?と思いました。
最後に
静かで美しい映像とともに、観る者を深い思索の旅に誘う今作品。
人生の価値や生き方について改めて考えさせてくれる、とても深い映画です。
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